<当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。>
<育児本100冊チャレンジ>しています!応援してね。
今回読んだ本は池上正著『サッカーで子どもをグングン伸ばす11の魔法』です。
小3息子が所属しているサッカーチームの監督に勧められたのがきっかけでしたが、最初の数ページを読んだときと、本すべてを読み終わったときにまるで逆の感想を抱き、とても感動した一冊です。
私が参考になった部分は以下に詳しく記載しています。サッカーだけでなく、子どもにスポーツの習い事をさせている方はぜひ一度読んでみてほしいです。
著者について
著者は池上正さんで、大阪体育大学卒業後23年間、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導していた方です。その後も主に幼年・小学生を指導し続け、保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ10万人の子どもたちを指導した経験をお持ちです。
『サッカーで子どもをグングン伸ばす11の魔法』の内容
少年サッカーはまず「楽しむ」こと
我が子が所属するサッカーチームではそんなことは絶対にないのですが、サッカーの試合会場に行くと他チームのコーチの罵声にびっくりして思わず振り返ってしまいます。
「今なにする時間なんだよ!?」「下手くそ!」「サッカーしないなら帰れ!」
小学生の、しかも3年生のチームからこんな言葉が少数ではなく聞こえてくることに、本当に驚きます。でもそうしたチームは試合で結果が出ていたりもします。試合で勝っているから、指導者の罵声や指示を親も子どもも受け入れてしまうのかもしれません。
本書は、このような昔ながらの指導に疑問を投げかけています。
- 子どもはどうしてサッカーをしているのか?
- 親はサッカーをすることで子どもに何を学ばせたいのか?
- 今小学生の子どもは、試合に勝つためだけにサッカーをしているのか?
長年指導を続けてきた著者の池上さんには、楽しむサッカーをしている子が後から伸びたり、厳しい練習に耐えてきた子がつぶれてしまったりしたのをたくさん見てきたのでしょう。小学生くらいまではとにかく楽しくサッカーをすることが大切だと言います。
「子どもが楽しくて、喜んでサッカーしている方が体力がつきます。頭も使います。サッカーもうまくなります。」
今はあまり見られない光景かもしれませんが、近所の子で学校終わりに集まってサッカーや野球を毎日した経験はありませんか?勝っても負けても、失敗しても、毎日飽きずに楽しかったこと。もしくはいつの間にか一輪車が乗れた日とか、鬼ごっこで足が速くなったこととか。
子どもが「楽しいから上達する」というのを一番にもってきてあげることが大事だといいます。
少年サッカーにおける「全員出場」の考え方
少年サッカーでは、「全員出場が基本」だと池上さんは考えています。ベストメンバーで試合に出るのは中学生以降からでよいという考え方です。
小学生だからこそ、力の差があってもみんなが出られる。出ていいんだ。それを大人が教えてあげるべきだと思います。
小学生の試合で「勝たなくてはいけない試合はない」といいます。同じだけ練習したのなら、同じだけ試合に出せばよい、と。試合にきたのにずっとベンチで座って待っている子は出られなくて辛いという思いしか残らず、逆にずっと出ている子は何試合もずっと走りっぱなしでヘトヘトになってしまう。
少年サッカーだからこそ、「全員出場」。でもそのためには「試合に勝つ」という執着を捨てる必要がある。「勝ちたい」という執着を捨てるのはコーチはもちろん、親にとってもなかなか難しい選択だと思います。
コーチの言うことをきかない子の方が後から伸びていく
サッカーの試合で、コーチから選手への指示がなく心配になることはありませんか?でも、もしかしたらコーチは「自分で考えてどう動くかを自分で選択してほしい」と考えているのかもしれません。自分で考えて行動する子は、後から上達していくそうです。
練習でも試合でも、子どもに考えさせる機会や時間を与えないコーチが多い。「言われたとおりにできる子」ではなく、「自分で考えられる子」に育ててほしいのです。
例えばセオリーでは右から抜いていく場面でも、左を選択する子もいます。その選択を尊重してあげる。たくさん失敗して、うまくいく方法を自分で考えさせる。フィニッシュまで自分で考えて攻撃を組み立てる。そういう子が後から伸びていくといいます。
ポジション問題
池上さんは、少年サッカーではポジションは必要ないといいます。中学生まではお団子サッカーでよいと。
「子どもの自由度、判断の幅をもっと広げてあげてほしいなと思います。みんなで一斉にボールを追うお団子サッカーをそのまま放っておくと、間違いなく「ぼく、ちょっと守るよ」という子が出てきます。子どもは天才的です。攻めも守りも両方やれる子も出てくる。そういう子が次に、言い出します。「おまえら守れよ」とか「攻めろよ」とか。じっと見ているとすごいですよ。実は、大人があれこれいわなくてもいいようになっているのです。
「全員で攻めて全員で守る」。みんながチームの弱い部分をフォローし合うサッカーができるようになると言います。「今攻められているから戻るよ」「今チャンスだから前に行くよ」という判断ができるようになる、と。
逆に、ポジションを決めてしまうことで子どもは自分の役割以上のことをしなくなるそうです。
適切な練習時間と、時間的・精神的余裕
適切な練習時間について、池上さんは以下のように答えています。
子どもが集中できるのは60~90分程度。やりすぎるとオーバートレーニングにもなるし、燃え尽きてしまう子も出てくる。「勉強もスポーツも頑張る」「家族の時間も大切にする」のが良さそうです。
また、「余裕をもたせる大切さ」についても書いています。子どもにも時間的・精神的「余裕」が必要です。一週間まるまる習い事が入っている子をみると本当にそう思います。
能力別、学年別チームについて
異年齢でサッカーをすることにたくさんのメリットがあることを書いています。能力で分けたり、学年別で分けることよりも、異年齢でサッカーをするとみんな丸ごと上手くなるそうです。
チームメンバーがお互いに励まし合い「和」をつくっていけるとなお良いですね。
子どもに「問いかける」
最後に、「子どもに問いかける」と池上さんは書いています。私はここがこの本の肝だと思いました。
読んだ感想
小3の息子がサッカークラブに入っているのですが、なんというか、はっきり言うと弱小チームです。毎回練習試合や公式戦に早起きして連れて行っても結果は惨敗。先日12‐0で負けてしまったときの失望感といったらなかったです。流石に子どもには言いませんでしたが。
所属しているサッカーチームの方針は「子どもにサッカーを好きになってもらうこと。」どのレベルの子でも楽しくサッカーできますが、その反面、厳しく指導するコーチや監督はいません。「自分で考えて動く」サッカーを目指しており、コーチが具体的指示を出すことはありません。はっきりとしたポジションもなければフォーメーションもなし。常にお団子サッカーです。
それが、最近になって上手な子の親御さんを中心に「勝ちたい」という気持ちが強くなってきました。
どうすればチームを変えることができるのかを親と監督と話し合いの場を設けたときに、監督から勧められたのがこの一冊です。
—
この本の最初数ページを読んだときは、正直なんの役にも立たない本だと思いました。所属するチームでは、確かに子どもたちは楽しくサッカーをしている。コーチも指示は出していない。常にボールを追いかけるサッカー。
でも、それが進化して「楽しいから上手になる」「考えて動く」「ポジショニングを意識する」というところにまでは達していない。では私たちの何が悪いのか?本を読んで逆に悩んでしまいます。
これは私見ですが、池上さんは子どもへの声掛けがとても上手なのだと思います。ご自身がそれを自覚されているのかはわかりませんが。本を読み終わったあと、池上さんに興味をもちいくつかYouTubeの動画を見ましたが、「ナイス!」と褒める場面や「ボールがあっちへ行ってしまったね。ではどうすればいいんだろう?」と問いかけ・声掛けをずっとされていたのです。
子どもに「考えさせるサッカーをさせたいから何も口を出さない」のと、「今どうすれば良かったかな?」と問いかける方法は全く別の効果を生みます。確かに、ちらも具体的指示は出していません。でも、声をかけらたら、どう動けばよいのかを考えはじめるのではないでしょうか。
息子のチームが勝てるとしたら、どうすれば勝てるのかをずっと考えていました。「ポジションを決めて欲しい」「フォーメーションを覚えさせたい」。そうすれば勝てるのでは?と考えたことがすべてひっくり返され、「ではどうしたら!」という気分に一度なりましたが、すべてを読み終わって、チームにないものも見えてきました。
当たり前ですが、サッカーはチームスポーツです。パスをつないでゴールするゲームです。チームメンバーがお互いに励まし合い、ポジティブな声掛けをしていくチームでなくてはなりません。1人でドリブルして前に出るだけでなく、パスがつながるように連携しなければいけません。
今回この本を読むことで、ほんの少し、親として上手に子どもをサポートできるようになったように思います。一度読んでみることをおすすめします。
<当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。> <育児本100冊チャレンジ>しています!応援してね。 今回読んだ本はキム・ジョンウォン著『子どもの頭がよくなる魔法の質問100』です。 (fun[…]