子どもにご褒美は有効?効果はある?ご褒美で釣るよりも、やってほしい理由を説明しよう<子育ての悩み>

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<子育ての悩みシリーズ>はじめました。育児本を読む中で得た知識を、テーマごとの悩みとその解決策という形でまとめてみたいと思っています。内容は適宜追記していきます。

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今回のお題は「子どもにご褒美は有効?」です。

早く宿題をやってほしい。お留守番中、下の兄弟の面倒を見ていて欲しい。そんときに、「ご褒美をあげるからお願いね」という頼み方をしていませんか?回数が多くなければ問題ありませんが、ご褒美が常態化してしまうと子どもがご褒美に慣れてしまい、何か頼み事をするたびに「これをしたら何をくれるの?」と言われてしまうことも。日頃からご褒美を使っていると、何事にもご褒美を期待する子になってしまうリスクがあります。

ご褒美は子どもの発達にどのような影響を与えるのかを考えてみましょう。

ご褒美

 

ご褒美を使うことにはデメリットがある

ご褒美を使うことのデメリット

ご褒美を使うことのデメリットは2つあります。

1つ目は、ご褒美を多用してしまうと【何をするにもご褒美を期待する子どもになってしまうこと】です。

2つ目は、【子どもが本来持っている、『人に役に立ちたいという気持ち』を損なう恐れがあること】です。子どもには「人の役に立ちたい」という気持ちがあります。そうでなければ、人間は助け合いの社会をつくることはできなかったはずですよね。皆さんも、「お母さん/お父さんの役に立ちたい」と努力する子どもの姿を子育ての中で見たことがあるはずです。「自分が得するからやる」のではなく、「他人が喜ぶから自分も嬉しい」という気持ちを育ててあげましょう。

ただし、勉強に関しては別です。勉強は親が喜ぶからやるのではなく、自分のためにするものです。勉強についてもできればご褒美を使うことなく、自分の将来のためにするものであることを折に触れて伝えていけたら良いですね。

男の子

ご褒美は即効性が強い反面、効果は短期的でしかない

ご褒美には、【短期的にしか効果がない】という特徴もあります。どういうことかと言うと、子どもは、ご褒美が欲しいと思っているうちは望ましい行動に応じてくれますが、いらなくなるとしてくれなくなる、ということです。お腹がいっぱいのときに「おやつあげるから、勉強してね」と言っても、お腹は満たされているのでやらなくてもいいや、となってしまいますよね。お小遣いの場合も同様です。欲しいものが買える金額がたまったら、しばらくはもう要らないな、だから親のお願いを聞かなくてもいいや、と思ってしまうのではないでしょうか。

ご褒美とやってほしい行動との間に論理性がない

また、ご褒美と、やってほしい(もしくはやってほしくない)行動との間に論理性がないことにも気がつくと思います。「おやつあげるから勉強してね」の例で言えば、おやつを食べることと、勉強することの間には論理性がありませんよね。

「勉強してからおやつを食べた方がゆっくりおやつを食べられるよ」とか「勉強すると少し賢くなってよりたくさんのことがわかるようになるよ」と説明した方が、子どもにとってもわかりやすいのです。

それをすることでどんな未来が待っているのかを説明してみると良いでしょう。なぜそれをやってほしいのか、もしくはしてほしくないのかを論理的に説明することの方が大切です。

説明する

スタンフォード大学で行われた褒美に関する実験

1973年にスタンフォード大学のマーク・レッパー博士が行った有名な実験がありますので紹介します。

幼稚園の教室に画用紙とペンをおき、子どもたちが絵を描くかどうかを観察する、というシンプルな実験です。その際、半分の子どもたちには、絵を描いたらメダルをあげる約束をし、もう片方のグループには何も伝えませんでした。

すると、ご褒美=メダルをもらう約束をした子どもたちの多くは約束の時間になると絵を描くのをやめてしまいました。その後、画用紙とペンを同じ場所に数日間置き続けましたが、メダルをもらう約束をした子どもたちは絵を描くことに興味を示さなくなってしまったそうです。

ご褒美は、自分から〇〇したい!という内発的動機づけを阻害してしまう可能性がある、ということを示す実験結果と言えるでしょう。

女の子

ご褒美をつかってもよいケースもある

とはいえ、すべての場合にご褒美を使ってはいけないわけではもちろんありません。テストや試合を頑張ったからご褒美に食事に行く、特別なお祝いごとにケーキやおもちゃを買うなどは問題とはならないでしょう。

大切なのは、親が子どもに矯正したり褒美をあげるのではなく、やるべきことをやるよう励ましてあげることです。特に言葉による励ましは、子どものモチベーションアップにつながります。ご褒美に頼りすぎることなく、長い目でみて、子どもの成長のためにどのような励ましが必要なのかをこの機会に考えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

子どもには、「自分で決めたことをしたい」という欲求があります。自分で決めたことを実行してくれた方が、そのときは時間がかかって遠回りに見えても、実は親の手を早く離れるので楽だったりもします。「自分が何をするべきなのか」「自分の役割は何か」を認識してくれる、と親も多くを言う必要がなくなってくるでしょう。

記事執筆にあたり、こちらの書籍を参考にしました↓

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どなたかの参考になれば幸いです。

 

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